鈴木浩介「舞台上で役として自由に生活できるように一生懸命に稽古したい」
放送中のドラマ『スカイキャッスル』で比嘉愛未さん演じる杏子の夫でエリート医師の二階堂を演じている鈴木浩介さん。そこでは俺様夫役だが、コミカルな役から情けない役まで硬軟巧みに演じ分ける名バイプレイヤー。しかし、ご本人は「巧み度0です」と申し訳なさそうな様子。
そこでちゃんと生活している感じが出せたらなと。
「河内弁をしゃべるシーンがあるんですけれど、難しいんです。関西弁のニュアンスに気を取られて相手のことが見えなくなって、目でのやり取りだったり言葉を聞くというような、通常やっている芝居が流れてしまって…反省しているところです」
いま取り組んでいるのは、織田作之助の『夫婦善哉(めおとぜんざい)』から着想を得て劇作家の北村想(そう)さんが新たに書き下ろした舞台『夫婦パラダイス』。演じるのは川辺にあるスナックを切り盛りするママ・信子の、失踪中の夫・藤吉だ。
「生意気だけど姉さん女房の信子さんに頼って生きているような中途半端な人ですが、失踪後は腰が低くなっているし、言葉遣いも変わっていて、キャラクターがまるで違う。
失踪前の、そこにちゃんと居て生活している感じと、失踪後に現れたときの不思議な空気感の演じ分けをちゃんとできたらいいなと思っています。