「いつものサラダ」がなぜおいしい?心に余裕ができる、時間に追われない食事を
「私のお料理は、特別なことはなにもなくて、普通につくるだけ。でも大事なのは、熱を加える途中で何度も火をとめて休ませること。人生も、人間もね、たまには休むのが大事です」
そうおっしゃったのは、青森県の岩木山のふもとで癒しの場「森のイスキア」を主催した佐藤初女(はつめ)さん。
残念ながら94歳で今年の2月に亡くなられましたが、生きる希望を失ってイスキアを訪ねてきた人々の話に耳を傾け、食でもてなして人生の再出発をサポートしてきた方の言葉です。
「野菜が痛くないように、皮をむくときピーラーは使いません」「今日はお庭で一緒に山菜を摘みましょう」「おにぎりという人もいるけれど、私は、おむすびと呼んでるの。人と人をむすぶたべもの、ということで、おむすび」そんな初音さんの言葉がつづられた『いのちのエール』を読むと、カレンダーの日にちを追いかけ、時間に追われる毎日では気づけないことを、初女さんは大切に大切に、生きていらしたんだなと思います。
「数字」ではなく太陽や月、自然に寄り添う生活を意識するとイライラもおさまり、気持ちもまぁるくなって、感謝の気持ちがわいてきます。体の底からエネルギーが高まるのを感じられるでしょう。