ココロの向きを変えるだけ。集中力や幸福感が高まる「マインドフルネス」って?
複数の業務をこなしながら、慌ただしく時間だけが過ぎていくけれど、何をしていたか記憶がない……なんて経験がある方もいるのではないでしょうか。
これらは、情報過多のなかでマルチタスクを課される私たち現代人が、日常的についやってしまうこと。常に注意が散漫で、ほっとする時間を持てなくなっているのです」
そう話すのは、研修講師の西本真寛(まさひろ)先生。組織の健康づくりやメンタルヘルスを研究する株式会社Campus for Hのリサーチマネージャーとして活躍している、マインドフルネスの専門家です。
「現代人は”今ここにあるもの”に集中する時間が8秒しかもたない、という研究結果があります。スマホの普及などによって、情報量に反比例するように私たちの集中力は低下しており、意思決定疲れを起こしているのです。
ちなみに、金魚が集中できる時間が9秒なので、人間の方が1秒短いということです。毎日何十、人によっては何百のメールをやりとりするだけで、人の意思決定量のキャパシティを越え、集中力はどんどんすり減ってしまうのです」(西本先生)
マインドフルネスは減っていく集中力を高め、心の充足感、幸福感を高めるストレス解消法のひとつとして、近年世界中で注目されています。