「うわっ…血だ!」騒然となる教室。私のおしりを見ながら男子生徒が突然叫び出して…
ギョッとして制服のスカートと椅子を確認すると、スカートから経血が染み出し、椅子にまで付着していました……。さらにその男子が「コイツ、生理だー! くせぇー!」と騒ぎだしたせいで、周りにいる男子たちも笑いながら私を見るのです。
どうしていいかわからずに固まっていると、友人が保健室に連れて行ってくれて、そこで生理用品をもらい、着替えることができました。しかし、男子にからかわれた恥ずかしさは消えません。あとになって、生理と気づいた時点で保健室へ行けばよかったと思い、そこまで考えて行動できなかったことを後悔しました。
このことは私のトラウマになり、それ以降、進学しても社会人になってからも、かばんやロッカーの中には必ず生理用ナプキンを数枚、常備するようにしています。今でも思い出すのはつらい出来事ですが、「何があっても困らないように準備しておく。と思えるようになったのはよかったのかな」と、前向きに考えるようにしています。
著者/森栄子
作画/モリナガアメ
監修/助産師 松田玲子
医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。