ちなみに同じ先進国でも、スウェーデン、ノルウェー、ドイツの大学費用はほぼ0円。
同様に、欧州諸国でも学費0円という国がほとんどだ。
それもそのはず、それら諸国は、国連総会で採択された「学費無料化目指す条約」を承認し、それに従ってきたからだ。
それでは日本はその条約を無視しているのか。
実は日本は最近まで、そもそもこの条約に同意をしてなかったのだ。
この条約を保留としたのは、条約批准160カ国で日本とマダガスカルだけ。
日本は、4年前に撤回はしたものの、出だしが遅れたにも関わらず、現在も具体的な見通しは立っていない。
「国際常識」から外れる日本
(Photo by Shinya ICHINOHE)
奨学金の延滞は、最近よく聞く日本の大きな問題である。
文部科学省もこの事態を受け、奨学金の無利子枠を拡大し、学ぶ意欲がある人に対する経済支援を進めると発表した。
しかし、変化を遂げなければいけないのは、学生に対する経済支援よりも、そもそも、大学が人を育てる場ではなく、ビジネスの場となってしまっていることではないだろうか。