くらし情報『日本の裏側で「豊かさ」を考える。|ユナイテッドピープル・アーヤの「CINEMA EYE」』

日本の裏側で「豊かさ」を考える。|ユナイテッドピープル・アーヤの「CINEMA EYE」

目次

・中南米で直面した「発展」で失われかける世界
・「豊か」でなくとも溢れ出る生命力と矜持(プライド)
・世界を見つめ、自分の足元を見つめ直す
(Photo by Reo Takahashi)

(Photo by Reo Takahashi)

この連載では、毎回、ユナイテッドピープルが届ける映画を少しずつ紹介しながら、世界で起きている問題に触れたり、そこから日本との繋がりを見つめたりするような記事をお届けしていきます。

中南米で直面した「発展」で失われかける世界

昨年の今頃、私は1ヶ月休みをもらって、生まれて初めて、中南米の旅に出た。 
訪れた国は、キューバ、ペルー、メキシコの3カ国。 
3カ国共通して私が問いかけられたのが「豊かさとは?」だった。 
特にペルー。 
首都リマの中心部は、高層ビルが立ち並び、東京以上に発展の勢いを感じる街だった。 
一方、そこから車で1時間ほど離れると、トタン屋根の簡単に崩れてしまいそうな家が並ぶ、いわゆる貧困街になる。 
さらに、バスで地方を走っていた時には、家の前でお母さんが子供の頭をたらいですくった水で洗っている姿も目にした。


(Photo by Ayah Ai)

(Photo by Ayah Ai)

経済的な視点からみれば、前者の都市部のほうが”豊か”なことは明白だ。 
でも、東京と変わらないような「発展」

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