“過去の栄光”にすがりつく大企業に革新は起こせない。「成功の概念」が変わる今、最も必要なスキルとは。
LaboratikのCEO三浦豊史さん
なんのためのオープンイノベーション?
日本は戦後大きな進化を遂げ、世界を牽引してきた。これをイノベーションと呼ぶこともできるが、いまだ日本ではオープンイノベーションが起きにくいと二人は口を揃える。スタートアップにとって大企業との連携は、資金力や信用の面でのメリットが大きい。しかしもちろん、良い面ばかりではない。スタートアップ独自の先進的なカルチャーが失われることや、海外のオープンイノベーションの追い風に日本人が乗り切れないという困難さがある。三浦:ひとつは、よく言われる「成長のジレンマ」だと思います。会社が大きくなると、ステークホルダー(株主や顧客などの利害関係者)が増えて、動きが遅くなることがある。打開策として、海外では戦略的にスタートアップを買収して新しい技術や人を社内に取り組むことが多いけど、日本ではまだそこまで一般的ではないですね。
岩本:ネットの進化で世界に垣根がなくなった今、変わらねばならないと自覚をすれば日本の大企業は変われると思います。本当に日本らしいオープンイノベーションの正解はまだどこにもない。正直私達も模索中ですが、現時点で思うことは必ずしも海外の真似をする必要はないということ。