5発目:「もう日本製だからって世界で通用するとは限らない」。25歳の漆器の伝道師が提唱するメイド“ウィズ”ジャパンとは│さとり世代が日本社会に起こす、半径5mの“ゆる”レボリューション
この連載では、さとり世代なりの社会を良くする方法とはどんなやり方なのかを紹介していく。そして、イラストから執筆まで、記事製作を「失われた20年」「さとり世代」でおこなっていく。その名も『さとり世代が日本社会に起こす、半径5mの“ゆる”レボリューション』。
パリで痛感した「Made in Japanが世界に認められている」が幻想だということ
「クールジャパン」「おもてなしの国」というフレーズをよくメディアで目にする。外国人が日本文化や日本製品を絶賛し、日本は世界から賞賛されているというようなテレビ番組が毎日のように放送されている。筆者はこれに違和感を覚えることもあるが、だからといって「日本は世界に賞賛されていない」という根拠もなかった。ところが、石川県輪島市発祥の漆器「輪島塗」の工房の家に生まれ、日本の伝統工芸で世界に勝負に出ようとした桐本氏は「Made in Japanが世界最高峰である」とか、「世界に認められている」と言ってしまうのはいきすぎていると実感する経験をしていた。世界中からものが集まるパリで、「Made in Japan」であるからといって商品を選ぶ人はほんの一握りだった。