元日本代表の23歳が選んだ、競技性を求めず「独自の世界観で魅了する、プロフリーサーファーという生き方」|“Road to Tokyo 2020” vol.1
フリーになってもやっていきやすいんです。だから僕みたいなフリーの若手は、特に日本にはほとんどいません。日本代表として国際大会に出場した経験もある小林さん。国内で名を上げて、ゆくゆくは世界を舞台に頂点を争う。そんな王道を行く潜在能力があった彼が、なぜ、あえてプロフリーサーファーというよりシビアな道を選んだのか。その選択の裏には、彼のサーフィンに対する譲れない価値観が隠されていた。
好きなスタイルで勝負する。独自の世界観を突き詰めるという覚悟
もちろん競技としてのサーフィンもおもしろいんですよ。
オリンピックも一人のサーファーとしてすごく楽しみです。ただ、個人的には“魅せる”という点に、サーフィンのよさを一番感じるんです。こういう価値観を持っている人がどれだけいるかわかりませんが、特に僕よりも若い世代に、「こういう道もあるんだよ」って示せたらいいなと思っています。自分のライフスタイルやアートワークが、サーファーとしての魅力になりえるんだよって。
Photo by Naomi Kobayashi
Photo by Naomi Kobayashi
あえて道を外れる勇気を持って、若き先駆者が作る“ニューウェーブ”
オリンピックがもたらした特需に沸く業界に身を置きながら、あえて斜めな方向に舵を切り続ける小林さん。