p.25 アパレルだけじゃない。“食”も考える企業「パタゴニア」がムール貝の缶詰を発売した理由|『GOOD GOODS CATALOG』
たとえば、牛肉や豚肉。育てるためには、十分な広さの土地が必要だし、餌の育成・調達や小屋の掃除、加工のプロセス、運搬などで水や電気、土壌、燃料などの資源を必要とする。また、牛の呼気、フンからは大量の強力な温室効果ガスや二酸化炭素の放出が見られる。この時点で、ロープに付着した貝たちをただ海の中で放置しておけばいいムール貝の養殖とのカーボンフットプリント*1の量の違いは明らかだろう。牛や豚よりもムール貝と生息環境の近いサーモンでさえも、餌を人間からもらう必要があるし、その餌を作るため、採るための資源コストの消費が大きい。牛肉1kgあたりを作るためには27kgあたりのCO2が排出され、豚肉は1kgあたり12kgほどのCO2を排出する。サーモンでは1kgあたり、12kgのCO2の排出が確認されている。(参照元:BUSINESS INSIDER)
(*1)商品の原材料調達から廃棄、リサイクルまで全体を通して排出される二酸化炭素などの温室効果ガスの排出量を二酸化炭素に換算して、数値化したもの
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食べ残しだけが食料問題ではない
さまざまな食材の作られる裏側にはそれぞれに地球環境にまつわるストーリーがあることを、覚えておいてほしい。