『セイジ』伊勢谷友介監督インタビュー 前作から8年を経て芽生えた「使命感」
「それなりに年を取って(苦笑)、感じるのは昔のように『楽しいからやる』という以上にある種の使命感をもって表現に臨んでいるということ。そう言うと大げさで偉そうに受け取られるかもしれないけど、良い人間か悪い人間かどちらになりたいかと言われたら良い人間になりたいって思えるようになったんです。そのために現実の中で活動し、どうレベルアップしていくか?と考えるようになって、それがリバースプロジェクトにも繋がっていきました。俳優との違い?役を演じるときは与えられた環境の中で感情を全開にして爆発させようとしてます。でも、監督してるときは爆発しちゃヤバいですからね。そういう意味で精神的に使っている部分が全然違います」。
伊勢谷友介が“大人”になった?いやいや案ずるなかれ。映画のあちこちで俳優のときとはまた一味違った“尖った”表現をしっかりと見せてくれている。
インタビューの最後には、意味ありげな笑みを浮かべてこんな言葉を…。
「こうあってほしいという理想を描くだけでなく、“アンチテーゼ”として描くこともまた重要な表現だと思ってます」。
監督として俳優として、今後もスクリーンの中で大きな“爆発”を見せてほしい。