「僕に一番期待しているのは僕自身」 テイラー・キッチュが語る、自らの“資質”
『Friday Night Lights』の役にせよ『バンバン・クラブ −真実の戦場−』(’10)のケヴィン・カーターにしろ、心に傷を抱えた人間を演じる中で、多くの“発見”があるんだ。役にアプローチする上で自分自身を探っていくという作業が必要なんだけど、その過程で自分の中に同じような要素を見つけることがある。それはある意味で(傷を持ったキャラクターに対する)治療のようなものなんだ」。
ではこれから演じてみたいキャラクターは?
「そうだな…今回の『ジョン・カーター』ではほんの少しだけど西部劇の雰囲気を味わうことができたから、今度は本格的な西部劇に出てみたいね。次の作品(※オリヴァー・ストーン監督作『Savages』)ではネイビーシールズ(海軍特殊部隊)の実在した方を演じているんだけど、素晴らしい経験で光栄なことだったよ。僕は常にオープンでいるから、新しい監督、作品、役柄にどんどん出会っていきたいね」。
劇中で披露している、1年近くのトレーニングと食事制限によって作り上げた肉体に話題が及ぶと「特殊効果だよ(笑)」とおどけ、最も苦労したシーンは?という問いには、激しいアクションシーンや複雑な内面の描写に関する答えが返ってくるかと思いきや「誰もいないところで、群衆がいるという想像しながらスピーチしたシーンかな」