ハビエル・バルデム インタビュー 憧れの『007』への挑戦「特別な想いがあったよ」
「なにか一つこうしたというのではなく、言動すべてに居心地の悪さが滲み出るように心がけた。シルヴァはどんなレッテルも張ることのできない、自由な存在でもあるんだ。その自由を使ってボンドを非常に居心地の悪いところに追い詰めていくんだよ」。
『007』への憧れ
自由に、リアルに、しかも奇妙さや異質さを合わせ持った絶妙なバランスの悪を心から楽しんで演じたハビエルだが、苦手なこともあったそうで…「実はeメールも苦手なほどコンピュータには弱いんだ」と、いたずらっぽく笑う。そう、今回のシルヴァはコンピュータの天才という設定。「ほんとに苦手なんだけど、そんな自分がコンピュータの天才を演じているというのが面白いだろう(笑)。映画づくりの面白いところは、本当じゃないこともあたかも本当のように信じさせることができることでもあるからね」。
コンピュータという切り口としては、シルヴァだけでなく“Q”の愛称として知られるボンドの武器開発係もITの天才だ。
ダニエル・クレイグのボンドでは今回の『スカイフォール』でQは初登場となる。ほかにもボントとMの関係が初めて描かれるなど、さまざまな見どころが詰まっている最新シリーズだが、そもそもハビエルにとって『007』はどんな存在なのだろうか。