【シネマモード】『アデル、ブルーは熱い色』…カンヌを魅了した新鋭アデル・エグザルコプロス
自分の中でも、これはいいものが出せたと思えるところね。でも、そこはカットされちゃったけれど」。
また自身と同じ名前を持つ役柄については「私たちの世代で一番大事なのは自由であること」に共感できるとアデル。「彼女は沢山泣きますが、自由なの。自分のラブストーリーを最後まで諦めず、徹底的に歩んでいく。そのために自分自身がボロボロになることすら受け入れる、そんな女性ね」。
恋愛、愛に関するすべてが詰まっている本作。かつての恋愛を思い出す人、恋に憧れを抱く人、観る人の経験によって抱く思いは様々だろう。
出演を通じて、アデル自身には愛に関して何か発見があったのだろうか。「ひと目惚れがあり得るんだと確信できたわ。初恋というものは、美しいものになるか、悲しいものになるかにかかわらず、忘れられない恋なんだということも。一目ぼれの経験?あるわよ(笑)」。
監督がはっきりと言及している、2人の女性の間に立ちふさがる社会的格差についてはどう考えているのだろう。
「撮影中、社会的格差については全く意識しなかったわ。私自身は、いくら階級が違っても、同じものを共有できると考えているから。私自身は、育った社会環境が違ってもそれを乗り越えられると思うし、同じ文化、同じ教育を共有していたとしても上手く行かないこともあると思う。