【インタビュー】世界に羽ばたく仏女優レア・セドゥ、実写版『美女と野獣』で目指したモダンなヒロイン
母国では1946年に芸術家のジャン・コクトーが映画化しており、「私にとっても、コクトー版はインスピレーションの源になったわ。違いがあるとすれば、今回私が演じたベルは愛を発見することで、少女から大人への成長を遂げる点。自分自身で運命を切り開こうとする姿もとてもモダン的だと思うわ」と語る。
さらに「私はベルが強い意志をもった女性であってほしいと願った。運命に流されるのではなく、野獣と対等な存在にしたかったの」とも。そんな思いは、役柄を飛び越えて、彼女自身の仕事に対するスタンスにも色濃く反映されている。「作品選びのキーになるのは、監督ね。題材や役柄、共演者も大切だけど、やはりどんな監督と仕事できるかが最も重要な要素だわ」。
野獣を演じるのは、フランスを代表する国際派スターのヴァンサン・カッセル。レアにとっては世界を舞台に活躍する“先輩”でもある。「彼とはキャリアについて話をしたわ。ちょうどこの作品を撮っている頃は、多忙を極めていたの。そんな私にヴァンサンは『そろそろバカンスを取ったら?』って言ってくれた。ただ、いまは彼の方が働き過ぎかもしれないけれど(笑)。現場での彼は本当に冗談好きで、何度も笑わされた。