【シネマモード】セドリック・クラピッシュ、作品と共に年を重ねる魅力『ニューヨークの巴里夫』
でも僕が言いたかったのは、確かに再建築は難しいけれど、それでも再び作られていくということ。9.11後のニューヨークと同じ。過去を忘れろというわけじゃないけれど、そして人生は続くのだということを言いたかったんだ」。
そして、人生は続く…。そう聞くと気になるのは、『スパニッシュ・アパートメント』『ロシアン・ドールズ』と続いたこのシリーズが、今回の『ニューヨークの巴里夫』で本当に最終回になってしまうかということ。実は、監督は「分からない」と明言を避けています。「ただ続編を撮るとしてもまた10年後だろうね。そのことはもう少し年月が経ってから考えたい。
そのときになって、まだ語るのに面白い題材があるかどうかを考えたいからね」。
ファンとしては、自分と一緒に成長していくグザヴィエの今後が気になるところ。どうやら“完結”というわけでもなさそうで、続編の可能性はまだまだありそうですから、10年後に期待したいところです。
(text:June Makiguchi)
■関連作品:
ニューヨークの巴里夫 2014年12月6日よりBunkamuraル・シネマほか全国にて公開
(C) 2013 Ce Qui Me Meut Motion Picture - CN2 Productions - STUDIOCANAL - RTBF - France 2 Cinema
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