くらし情報『【インタビュー】M・アザナヴィシウス監督が語る、“立ちたい場所”にある作品』

2015年4月22日 20:00

【インタビュー】M・アザナヴィシウス監督が語る、“立ちたい場所”にある作品

とても自然に感情を出してくれました」。

嘘のなさという点では、プロの俳優たちも凄まじい。コーリャに度を超した残酷な仕打ちを繰り返す先輩兵士たちの壊れっぷりは、見ていて恐怖を覚えるほどだ。ロシア俳優たちの強烈なリアリズム演技について監督は「とても本気です。役になりきるんです」と言い、「半分冗談ですが」と前置きして、平手打ちのシーンの演技に出るお国柄を説明した。「フランス人は、普通に殴られたふり。アメリカ人はスタントマン4人を動員して撮って、さらに編集に凝りまくる。誰1人、指1本ふれていません。
ロシア人は本気で殴って、殴られる(笑)」。

そうした本気は作品の隅々にまで浸透している。そこに大きく貢献しているのが35ミリフィルムでの撮影だ。「子供相手の撮影なので、たくさんテイクも重ねるだろうから、と最初はデジタルでの撮影を考えました。でも、いざ撮ってみると、フィルム撮影はやっぱり違う。肌理の精度がより高く、印影のつき方もデジタルにはないものです。それに映画撮影の伝統というか、35ミリで撮ると重みも違う。『アクション!』『カット!』と声がかかる時、誰もが集中します。
デジタル撮影には、そういう“聖なる”瞬間はない。

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