【インタビュー】早乙女太一 生まれて初めて持った夢 流し目の先に見据える未来
結婚し、父親になったことも夢や覚悟を抱くようになった大きなきっかけだという。肩の荷を下ろした途端に新たな重荷を背負い、守るべきものが増えると、守りに入るのではなくなぜか夢や野望が広がりを見せる。なんとも厄介なベクトルを持つ男である。
「(家族ができたことは)すごくデカかったです。『生きよう』と初めて思えたんですよね。本当に、生きる気力のない暗い子供だったんですよ、僕。このまま死んじゃえばいいのにって思うくらい。そこから初めて、生きようと思えたし、自分がこれまでどうしてきたのか?これからどうしていくのか?そういうことが線として繋がりました。
ただ、子供が生まれたことはきっかけとしてすごく大きかったんですけど、いざ夢を見はじめたら『自分のために』という思いが大きくなっていった気がします」。
夢も希望も抱いたことがなかった少年は23歳になったいま、日々を「楽しい」と感じている。
「楽しいですね。正確に言うと、(新たに歩き始めた)少し前が一番楽しかったですね。いまは、ちょっと不安な気持ちもあります」。
不安があるのは、期待があるからこそ。その“流し目”の見据える先に何があるのか?楽しみに待ちたい。
(photo / text:Naoki Kurozu)
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