長編アニメ『花とアリス殺人事件』のブルーレイ&DVD記念トークイベントが8月8日(土)、東京・池袋の新文芸坐で行われ、メガホンをとった岩井俊二監督と、岩井監督を敬愛する新海誠監督(『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』)が対談した。
2004年に公開された実写映画『花とアリス』の前日譚を長編アニメーション化。石ノ森学園中学校へ転校してきた中学3年生の有栖川徹子(通称:アリス)が、花屋敷と呼ばれる隣家に暮らす不登校のクラスメイト・荒井花(通称:ハナ)とともに、1年前に起こった「ユダが、4人のユダに殺された」奇妙な事件の真相を追う。実写映画に引き続き、蒼井優がアリスを、鈴木杏がハナを演じ、大きな話題を集めた。
本作が初の長編アニメ制作だった岩井監督は、「実写にはない苦労が多く、試行錯誤の連続だった。最後の2週間は誰も寝られないし」とふり返り、「納期を目前にひどい高熱を出してしまって。絶望的でした(笑)」と完成までの苦闘を告白。これには新海監督も「作品を見て、軽やかで自由に作っている印象を受けていた。
現場は大変だったんですね」と知られざる舞台裏に驚きの表情だった。
その新海監督は「カメラアングルや望遠の使い方など、過去の岩井さんの作品を参考にしていた」