【インタビュー】西島秀俊×ビートたけし×ウェイン・ワン監督 男たちが解釈する女のこと
――何が現実でどこからが妄想なのか?リゾートホテルとその周辺という狭い空間の中で何とも不思議な物語が展開します。最初に脚本を読まれた感想は?
西島:最初に読み始めた時は、不思議なカップルを覗き見るというエロティックな物語かと思ったんですが、読み進んでいくうちにだんだんとサスペンスになっていって、急に事件も起きたりして…楽しんで読ませていただきました。
たけし:おれは、(佐原は)単なる変態オヤジだなって(笑)。変態オヤジの役に選ばれて嬉しくもあり、哀しくもあり…。
――物語はどのように解釈されましたか?
たけし:(佐原は)妙な性癖のある変な奴には違いないし、撮影では言われた通りにやったけど、いざ完成した作品を見るといくらでも解釈のしようがあるんだよね。おれが西島くん演じる作家の首に冷たいナイフを当てて「脳は目が覚める一瞬でストーリーを作っちゃうんだ」という内容のことを言うけど、まさにその言葉の通り、この映画で起きているはずの全ては、実は最後のワインバーでのシーンで一瞬で“作られた”ものなんじゃないか?とか。それはそれで面白い解釈だなと自分でも思うけど、正しいとは限らない。見る人によって違うだろうね。