2016年3月25日 06:00
瀬戸内寂聴が“干された”小説「花芯」、村川絵梨&林遣都&安藤政信で映画化
村川絵梨の剥き出しの表現に未来を感じた。
■監督:安藤尋
園子という役は演じることの大変難しい役でした。彼女は「愛」という社会的な感情で心を満たすのではなく、「恋」という反社会的な狂気に身も心も捧げてゆく女性です。この役を演じる女優は、女性としての意志の強さと刹那的な儚さを体現できなくてはなりません。
村川絵梨さんはそんな、女性としての意志の強さと儚さを兼ね備えた、稀有な女優だと思います。彼女は凛とした芯の強さと、その中にも繊細に揺れ動く儚い感情があることを表現できます。彼女と仕事をしたいと思いつつもなかなか実現できずにいましたが、今回の『花芯』でやっと念願が叶いました。そして、現場での村川さんは見事に園子その人でした。
そして、肉体的にも精神的にもとても困難を伴うこの役に、臆する事なく挑戦してくれました。村川さんが演じることによって、園子の「恋」が単なる狂気ではなく、人が人を恋する上でそれは深い悲しみでもあるということが表現出来たのではないかと思います。『花芯』は8月6日(土)よりテアトル新宿ほか全国にて公開。
(text:cinemacafe.net)
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