くらし情報『【シネマモード】人生を選択する女性に胸を打たれる…『ブルックリン』』

【シネマモード】人生を選択する女性に胸を打たれる…『ブルックリン』

と町の人から囁かれるほどの洗練が物語っています。自然に起こった変化であればあるほど、本人は気づきにくいもの。そして、自分がそのことに気づくか気づかないかで、彼女のその後の選択は、違ったものになるのです。

彼女の最終決断には、きっと賛否あるでしょう。でも、他人が誰かの居場所についてとやかく言ったり、ここがあなたの家なのだと強制的に意に沿わない場所に住まわせたりすることなどできないし、やってはいけないのです。人は、自分の人生を自分の意志で決め、そこに伴う痛みや責任すらも受け入れる自由があってしかるべき。究極の選択の間で激しく揺れた後、最後には迷うことなく堂々と自分の道を決断したエイリシュの強い心に胸を打たれるのは、そこに彼女の美しき成長が感じられ、自分もこうありたいと感じるからなのかもしれません。

人の成長とは、自ら責任ある選択を繰りかえすことで促されるもの。
それをここまで美しく、強く、明確に表現した作品はそれほど多くありません。人間が生きるということを、選択を通して描いた『ブルックリン』。あなたの心には、どう響くでしょうか。

(text:June Makiguchi)

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