【特別映像】オオカミに恋した女子が今度は“女装美男子”に!?『アイヒマンを追え!』
ナチスの戦争犯罪の徹底追及に人生を捧げたフリッツ・バウアーの孤高の闘いを、スリルと知的好奇心をかき立てながらも、人間の尊厳や正義といった普遍的なテーマに添い、力強く描いた本作。1961年のアイヒマン裁判を扱った『ハンナ・アーレント』、1963年~65年のアウシュビッツ裁判を題材にした『顔のないヒトラーたち』、そのアイヒマン裁判のTV放送を追った『アイヒマン・ショー/歴史を映した男たち』など、歴史映画ファンにとっても必見の1作となっている。
鉄の意志を持つ主人公フリッツ・バウアーを演じるブルクハルト・クラウスナーは、『白いリボン』『パリよ、永遠に』『ヒトラー暗殺、13分の誤算』などのほか、スティーヴン・スピルバーグ監督『ブリッジ・オブ・スパイ』にも出演するドイツ映画界の大スター。ドイツやヨーロッパ公開時に多くの動員を記録した本作は、先ごろ公開されたアメリカ国内でも、ロサンゼルス・タイムズ紙が「映画全体に力を与えているのは、ベテランドイツ人俳優ブルクハルト・クラウスナーの説得力ある演技だ。彼はバウアーの熱狂的な強烈さを正確に捉えている」と評するなど、話題を呼んでいる。
そんな本作の舞台は、刑法175条により同性愛が禁止されていた1950年代後半のドイツ。