2017年5月29日 12:45
若きエイズ活動家たち描く『BPM(Beats Per Minute)』、カンヌでW受賞
監督自身の実体験をベースに、エイズ活動家団体「ACT UP」での活動を通して、若者たちの恋と人生の輝きを描いた『BPM(Beats Per Minute)』(原題)が、第70回カンヌ国際映画祭にて審査員特別グランプリと国際映画批評家連盟(FIPRESCI)賞のW受賞を果たした。
本作は、第61回カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞したローラン・カンテの『パリ20区、僕たちのクラス』で脚本・編集を担当し、自身の監督作『イースタン・ボーイズ』では第70回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門の最高賞を受賞したロバン・カンピヨ監督の長編第3作目。
舞台は、90年代初めのフランス・パリ。エイズの感染による差別や不当な扱いに抗議し、政府や製薬会社などへ変革に挑んだ実在の団体「ACT UP(アクトアップ)」の活動を通して、若者たちの恋と人生の輝きを描く。「ACT UP」のメンバーだったという監督自身の経験が、物語のベースとなっている。
明日も知れぬ命を抱える主人公の葛藤、感染者を1人でも減らしたい、友人の命を助けたいという情熱、恋人との限りある愛…。生と死、理想と現実の狭間で揺れ動きながらも、強く生きる若者たち。