【インタビュー】むせ返るほどの色気に溺れて…ディーン・フジオカ“結婚”を語る
彼がそうしなければ生きていけない事情は何なのか。波紋を呼びそうな展開が、観る者を刺激する。
監督を務めた西谷真一は、ディーンさんが現在のブレイクのきっかけになったNHK連続テレビ小説「あさが来た」で演出を務めており、タッグを組むのは3度目。信頼のおける関係だ。「物語全体は監督が作るもの。僕は俳優としてプロジェクトをやるとき、基本的には、監督の指示に従うようにしているんです」と語るディーンさんだが、西谷監督だけは別。「西谷監督と、頻繁に話し合うことが出来たんです。間口を広げてくれました」と、役について共に掘り下げていったという。
役をつかむ作業は、ディーンさんにとって、「固く言えば役づくり、柔らかく言えば連想ゲーム、遊びですよね」と、撮影時をふり返った。
結婚詐欺師は一般的な職業ではないため、取材をすることもできず、想像力をかきたてる必要があった。手に入ったと思った瞬間に忽然と姿を消してしまう古海を表現するため、「ひとつひとつにシンボルを作り上げていき、メタファーをたくさん集約させていく感じ」で、作っていったというディーンさん。衣装や小物、所作など、こだわりが散りばめられている。「例えば、つかもうとするとスルッといってしまう感じが、生地のテクスチャーでも表現できたらいいなと思い、黒のロングコートを選びました。