2017年9月25日 16:30
【インタビュー】声優・梅原裕一郎 吹替の魅力と難しさを再確認した『僕のワンダフル・ライフ』
たとえば…遠くにいる相手に話す場合、アニメだとボソボソ喋ったとしても演出次第で成立するんですよね。でも吹き替えは実際に役者さんがその距離で演じているので、役者さんの動きを忠実に再現して、声で表現しないといけない…細かさが求められるなあと感じました。尺もすごい難しかったですね。アニメだと後から調整することも多いので、少しこぼしても大丈夫なんですが、吹き替えは画ができていて、口がパクパクしている状態にあてるので、こぼれちゃうとおかしなことになってしまう…かなり苦労しましたね」。
そういった細かい技巧のうえに、先述したような感情のグラデーションを乗せていかなければならない。しかも驚くことに、それらは声のみの表現としてアウトプットされるのだ。
「難しかったですねえ。役者さんの心の動きにうまく合わせていかないといけないので、自分だけが先走ってもダメだし、役者さんに引っ張られすぎても声が遅れるので…アフレコではありますが、イーサン役の役者さんになって画面に入ったつもりでやらなきゃ、どんどんズレてきちゃうんだなあって思いました。
だから、違和感なく演じられている先輩方のお芝居を見ると…もう、すごいとしか言いようがなくて。