バンド、小説…夢中になる姿が胸を打つ!2010年代青春映画の傑作3選
「ライ麦畑でつかまえて」の再来といわれた小説を、原作者スティーヴン・チョボスキー自らがメガホンをとって映画化。現在活躍中の人気俳優の競演も見どころ。
■バンドに打ち込む少年の恋と青春…『シング・ストリート 未来へのうた』(2016)
1985年、大不況のアイルランド・ダブリン。父親の失業のため公立の荒れた学校に転校させられ、家では両親のけんかで家庭崩壊寸前、人生のどん底を迎えた14歳のコナー(フェルディア・ウォルシュ=ピーロ)。音楽狂いの兄(ジャック・レイナー)と一緒に、隣国ロンドンのMVをテレビで見ている時だけが幸せな時間だった。
ある日、街で見かけたラフィナ(ルーシー・ボーイントン)の大人びた美しさにひと目で心を打ちぬかれたコナーは、「僕のバンドのPVに出ない?」と口走る。慌ててバンドを組んだコナーは、無謀にもロンドンの音楽シーンを驚愕させるPVを撮ると決意、猛特訓&曲作りの日々が始まるーー。『はじまりのうた』ジョン・カーニー監督の実体験がベースとなった本作は、人気の“爆音”上映でも必ずといっていいほどラインナップに入る青春音楽映画。
■原作者を探す旅が冴えない少年を変える…『ライ麦畑で出会ったら』(2018)