くらし情報『【どちらを観る?】夏、沖縄へ誘う――『群青 愛が沈んだ海の色』&『真夏の夜の夢』』

【どちらを観る?】夏、沖縄へ誘う――『群青 愛が沈んだ海の色』&『真夏の夜の夢』

不倫相手との関係に疲れたヒロイン、ゆり子(柴本幸)が東京から帰郷。そんな彼女の前に現れた島の精霊・マジルーが、ゆり子を元気づけようと、“恋の秘薬”を使って活躍するが…。ファンタスティックな喜劇として親しまれたシェイクスピアのオリジナル同様、テイストはコミカルで軽快。ゆり子はもちろん、彼女を追って来た不倫相手やその妻を大らかに迎え入れる沖縄の自然も、ゆり子を取り巻く島の個性的な人々も、折に触れ奏でられる音楽も、ハッピーな気分へと誘う存在として、恋のドタバタ騒動に寄り添っている。

『群青愛が沈んだ海の色』を手がけたのは、『青い魚』、『真昼ノ星空』などの中川陽介。一方、『真夏の夜の夢』を放ったのは、『ナビィの恋』、『ホテル・ハイビスカス』などの中江裕司。それぞれ沖縄を舞台に作品を撮り上げてきた両監督だが、当然ながら作風は全く別物。シビアな現実の中で圧倒的な美しさを誇る青い海と、降り注ぐ太陽の下、カラフルなハッピーオーラを放つ豊かな大自然。
この夏、触れてみたいのはどっち?

(text:Hikaru Watanabe)
■関連作品:
群青愛が沈んだ海の色 2009年6月27日より有楽町スバル座ほか全国にて公開
© 2009「群青」

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