デ・ニーロ、100着超の衣装替え『アイリッシュマン』スコセッシ監督はファッショニスタ
特に服が大好きで、服に興味があり、衣装選びのプロセスを理解しています」と、衣装において視覚的にも観客を楽しませるスコセッシ監督の手腕を絶賛する。
さらに半世紀を描く本作では、「ロバート、アル、ジョー(・ペシ)は、数十年に渡る役を演じているので、膨大な数の衣装替えをしています。ロバートだけでも100回以上、衣装替えしました」と明かし、各年代に合わせて、撮影している1日の中でも何度も衣装を替えたという。
また、スコセッシ監督の思い入れは衣装だけでなく、「マーティンは、ロケ撮影に非常にこだわりを持っています。ドキュドラマの撮影ではないことを彼は承知していますが、全て可能な限り本物を使いたいと考えていました」とロケーションマネージャーのキップ・マイヤーズは明かす。
続けて「この映画は非常に大きな物語で、フラッシュバックの中にさらにフラッシュバックがあって、ストーリーは数十年に渡っています。結局、160近くの場所を見つける必要がありました。この映画は常に挑戦でしたね」と手ごわい仕事だったという。
衣装やロケ撮影に加えて、プロダクションデザイナーのボブ・ショウは「マーティンは、真正性へのこだわりがあるため、空調の通気口に溜まったほこりにも層を作り、まるで何年もの間、そこで空気を吸い込んでいるかのようにするなど細部までこだわりました」