2009年9月2日 20:48
松本人志監督に直撃! あの水玉パジャマ男の正体は… 「主演? 渋々ですよ」
(Photo:cinemacafe.net)
その世界観を理解しようとすると理解できない、裏があるようでない、つかめそうでつかめない、そして気がつくと彼の世界観に入り込んでしまっている──。松本人志という人物は、自然と人を惹き付ける力を持った、独創的で野心的な表現者だ。第60回カンヌ国際映画祭・監督週間に招待され、映画監督として衝撃デビューを果たした初監督作『大日本人』から2年。2作目となる『しんぼる』でもその唯一無二の世界観を描いている。今回、彼が選んだ題材とは一体何だったのか?
「オリジナリティだけは誰にも負けたくない」
「無声喜劇と言うんですかね。『大日本人』を撮ったときに、映画は海を渡るんやなというのを実感して、日本人だけにしか伝わらないものを意識しても仕方ないと思ったんです。セリフを喋ってしまうとそれを字幕に起こしたとき、自分の意図したことがちゃんと(外国人に)伝わっているんだろうか…?というジレンマみたいなものが生まれて、ストレスになる。だから、喋らなければそれは気にしなくていいよなと。
今回、主人公のセリフがない一番の理由はそれですね」と、制作意図を語る。だが、無声喜劇、密室劇という簡単な言葉ではもちろん彼の世界を説明することは不可能。