規範を超えた伊吹に“感電”していく…「MIU404」正反対の二人が本物の相棒へ変わる瞬間
や「感覚」でものを言っていると思われていたことが、実は「動体視覚や聴覚や嗅覚が鋭い分、人より多くの情報が脳に入る」が「思考力と語彙力が足りないせいで、論理だてて説明ができない。うまく言語化できない」ことだったのだと志摩は気づくのだった。
そして、かつて世話になった刑事が犯人だとわかったとき、伊吹もまた、自分が彼に対して何かしていれば、分岐点を間違うことがなかったのではないか、よいスイッチを押せたのではないかという、志摩と同じ痛みを持つ(刑事は、彼のせいではないと告げるシーンはあるが)。
ふたりは、感覚派と理論派で、まったく正反対の性格ながら、同じ痛みを知る者同士となった。それは悲しいことだが、だからこそ、お互いを補いあってより本物の「相棒」へと一歩、一歩と近づいていっているのだろう。
ふたりが本物の「相棒」になったのはどこなのかという議論があれば、それはここだと様々な箇所があげられることだろう。しかし、一話で二人が地下の駐車場で言葉を交わしたときから、ふたりには何か感じるものがあったのではないかと思える。
「MIU404」第9話あらすじ
桔梗の自宅に盗聴器が仕掛けられた一件が進展する中、伊吹、志摩らのもとに、虚偽通報事件で逃走中の高校生・成川が暴力団の関係先に出入りしているという情報が入る。