くらし情報『性的指向・性自認は流動的で人の数だけ存在する――多様な価値観を提示する「17.3 about a sex」は気づきや学びの宝庫』

性的指向・性自認は流動的で人の数だけ存在する――多様な価値観を提示する「17.3 about a sex」は気づきや学びの宝庫

では、それこそ母親・亜紀 (藤原紀香)がバイブレーターを使用していることを知り、混乱する咲良の姿が描かれる。マスターベーションやセルフプレジャーについて「信じられない」「変態」というキツい言葉が飛び交うが、これまで男子は“それこそが健全な姿”とばかりに公然と取り上げられてきたのに、なぜ女子についてはそんなふうに言われてしまうのか、そもそもなぜ語られてこなかったのかを考える機会を与えてくれる。

しかも、それが動物の交尾シーンでもチャンネルを変え、生理を「月のもの」と曖昧に表現する“堅物”の母親の“セルプレ”となれば、なおさら…。母親を軽蔑しかけた咲良に手を差し伸べるのは、生物部の悠(水沢林太郎)と城山先生。そもそもバイブレイターは医療機器だったという逸話に加え、女性はマスターベーションによって、子犬を抱いたときのような誰かを大切にしたいという優しい気持ちをもたらす“愛情ホルモン”=オキシトシンが分泌される、という話も登場する。「マスターベーションって自分を思いやる行為ってことだよね」という悠の見解は、“セルフプレジャー”(日本語では自分を慰めると書く「自慰」)という言葉に改めて説得力をもたらす。

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