性的指向・性自認は流動的で人の数だけ存在する――多様な価値観を提示する「17.3 about a sex」は気づきや学びの宝庫
自分の身体を守るのは自分自身。それに自分ひとりだけの問題ではなく、大切な交際相手にも関係する問題だ。「付き合う前に性病検査、それってイケてない?」と、新しい彼氏・貴大(石川雷蔵)を明るく誘うことができるのも、祐奈が新しい知識を得て目指すべき自分の姿を見つけたからこそ。
自分の身体に向き合い、ときにいたわることは、当たり前だがとても大切なことだ。自分の身体は自分だけのもので、たとえ彼氏やパートナーであっても、誰かに支配されていいものでは決してないからだ。
こうして、彼女たちが性をきっかけに恋愛や友人関係、親子関係までも見つめ直していく様はNetflixの世界的ヒットシリーズ「セックス・エデュケーション」のようでもあり、それぞれがお互いの個性を尊重しながら、思いやりを忘れずに本音トークを繰り広げる様子は、世界中から支持されている「NYガールズ・ダイアリー 大胆不敵な私たち」なども彷彿とさせる。「17.3」世代の親たちには「セックス・アンド・ザ・シティ」だろうか。そんなドラマが、ようやく日本にも誕生したのだ。
セルフプレジャーやアウティング…大人がハッとするキーワードも
4話「男がするんだから、女だってしておかしくない?」