【インタビュー】岡田健史、両親の教えが息づく役作りは「どんな作品も全力」
僕ができている、できていないは別にして、やるべきことが明確に見えてきたというのがあります。デビュー当時は、ただひたすら役の心情ばかりを考えていたんですけど、今はそれよりもやりたいこと、やるべきことが限りなく広がってきました」。
インタビューにおいても、一言、一言、気持ちを込めながら言葉をしっかりと伝える。意志の強い瞳の輝きは、どんな小さな物事も捉えて離さない、何でも吸収する、そんな鋭さまで放っている。
「去年の夏に、自我と自分の意識を切り離す作業を、役作りでやってみたんです。伝えたいこと・やるべきことは何だろうと考えて、それに自分をちゃんと持っていくようにし始めてから、意図してやることの強さと重要さ、偉大さを感じました。それは、どんな作品においても」。
堤幸彦監督との初タッグ『望み』でキーマンを熱演
万全を期し、岡田さんが新たに挑戦した役どころは、『SPEC』シリーズや『十二人の死にたい子どもたち』などを手掛けた人気映画監督・堤幸彦による最新作『望み』の石川規士役だ。
規士は、ケガによりサッカー選手になる夢を諦めた高校生。両親に対して斜に構えた態度をとり、夜遊びをするようになったある晩、規士の友人が殺害され、彼は被害者疑惑から加害者へと、嫌疑をかけられるようになる。