くらし情報『アルジェリアの白い伝統布“ハイク”は抵抗の証「象徴的で歴史的で力強いもの」』

2020年10月25日 12:00

アルジェリアの白い伝統布“ハイク”は抵抗の証「象徴的で歴史的で力強いもの」

Photo by cinemacafe.net

カンヌ国際映画祭・ある視点部門に正式出品され、大きな話題となった映画『パピチャ 未来へのランウェイ』。この度、主人公の家族だんらんのひとときとともに、アルジェリアの伝統布“ハイク”の使い方や存在意義が伝わる本編映像を入手した。

本作の舞台は1990年代、内戦下のアルジェリア。ファッションデザイナーを夢見る大学生のネジュマ(リナ・クードリ)は、親元を離れ大学寮で暮らしており、今回の場面は、ネジュマが実家に戻り母と姉とのつかの間の家族だんらんの様子を捉えたシーン。

早くに夫を亡くすも洋裁などで生計を立てながら娘たちを育てて来た母親、ネジュマの夢を応援している姉とネジュマの3人は、姉が結婚の申し込みの意味を込めてもらった真っ白な伝統的な衣装布“ハイク”を囲んで盛り上がる。

母親は、普段ヒジャブを着ける習慣がない娘ふたりに、“未婚女性”と“既婚女性”とで異なる纏い方だけでなく、自分もかつてそうしていたのであろう、ハイクの中にライフルをしのばせるという意外な使い方を教えるのだ。


ハイクとは1000年ほどにもわたってアルジェリアをはじめ、北西アフリカ諸国のムスリム女性が着用してきた伝統的な素材で、アルジェリア独立戦争の時代には女性が身につけて武器を隠していたことから“抵抗”の象徴でもあるという。

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