2021年5月10日 14:00
「難民について語ることなしに映画を作ることはできない」『海辺の家族たち』監督インタビュー到着
本作に登場する3兄妹のジョゼフ、アルマンド、アンジェラについてゲディギャン監督は「彼らの全員が、過ぎ去りゆく時代、変わりゆく世界を敏感に察知する、そんな人生の時期にある。彼らが切り開いてきた道が、徐々に閉ざされてゆく。それらの道は絶えず維持してゆかなければならない…あるいは新たな道を切り開く必要がある」と語り、切り開くきっかけとなったのが、難破したボートから逃れ生き延びた難民の子どもたちとの出会い。子どもたちを引き取ったことで、兄妹たちが仲間意識を取り戻すことができたのだと話す。
また「私はこの出会いを信じる」とゲディギャン監督。「“グローバリゼーション”には、必然的に未来とつながる何かがある。大げさな言い方になるが、今日、難民について語ることなしに映画を作ることはできない、と私は考える」とコメントし、「彼らは安全、住まいを求めてやってきている。3人の子どもたちがやってきたことで、もしかしたら入り江は蘇るのではないか。
アンジェラ、ジョゼフ、アルマンドは3人の子どもたちを育てるためにそこに留まり、レストランと山腹のコミュニティと自分たちの世界観を生きながらえさせる努力をするつもりだ。