106か国で大ヒット『アバター』 キャメロンが“新旧”ヒロインに込めた思惑とは…
彼女は、ジャングルで獣に襲われた主人公・ジェイク(サム・ワーシントン)を助ける勇ましいヒロインであり、同時にジェイクと恋に落ちていく乙女。愛するジェイクと尊敬できる女性・グレース博士という2人の人間に触れ、人間とナヴィとの間で葛藤しながら、自らの生き方を見出していく芯の強さも持ち合わせている。
さらにもう一人、ミシェル・ロドリゲス扮する女性パイロットのトゥルーディ・チャコンも見逃せないアクション・ヒロインの一人。この3人のヒロインの存在こそが、女性の共感を呼んでいるのかもしれない。
先述のリプリー(『エイリアン』)然り、『ターミネーター』シリーズのサラ・コナー(リンダ・ハミルトン)、『タイタニック』のローズ・デウイット・ブケイター(ケイト・ウィンスレット)、「ダークエンジェル」のマックス(ジェシカ・アルバ)然り、これまでキャメロン監督が描いてきたヒロインを見ると、生命力に満ち満ちており、時には男性を先導するたくましさを備えた女性が並ぶ。しかし、それはただ強いだけでなく、かと言って単なる恋愛対象にも終わらず、人間として魅力的に成長していく姿がそこにはある。さて、新たに仲間入りを果たした新ヒロイン、ネイティリはどこまでその存在感を伸ばすことができるか?
『アバター』は12月23日(水・祝)