くらし情報『『スイートリトルライズ』矢崎監督インタビュー「映画は理解するのではなく感じる物」』

『スイートリトルライズ』矢崎監督インタビュー「映画は理解するのではなく感じる物」

普段忘れている感情の記憶に届くものは空気感でしかない。物語からは記憶は届かないんです。例えば、今回の作品で言うと、瑠璃子と聡の気まずい空気感を“知っている”と感じた瞬間に、その人の過去の想い出がよみがえってくる。それで十分。でも、最近は説明過多な映画が多いと思っていて。本来、映画は美術館で絵を見て何かを感じるように、感じるもの。だから、絵画に添えられているキャプションを読んだり音声解説を聞いたりしながら理解するものではないと思っているんです。映画も同じ。
ストーリーが分からないと映画を楽しんだことにならないと思っている人がいるとしたら、それはとても悲しいこと。映画館の暗闇で感じたことが全て、観客ひとりひとりが感じてくれたことが全て。僕が作る映画はそういうものなんです」。

自分の映画に「テーマはない」と言うが、感じること──監督が繰り返すこの言葉こそがテーマであり、観客はタイトルの「小さくて甘い嘘」についても深く考える、いや、感じるだろう。そして最後に投げかけた質問は、この映画を通じて監督は嘘をつくことについてどう感じているのかということ。矢崎監督、生きていくうえで嘘は必要ですか?
「僕がこうして映像の世界にいるのは、嘘のなかにしか真実がないと思っているからです。

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