2022年10月2日 17:00
『戦メリ』から『レヴェナント』『アフター・ヤン』まで坂本龍一が生んだ映画音楽作品7選
【山田洋次監督が作家・井上ひさしに捧げる――長崎の原爆で亡くなった息子と残された母親の<愛>】
1948年8月9日。長崎で助産婦をして暮らす伸子の前に、3年前に原爆で亡くしたはずの息子・浩二がひょっこり現れる。2人はたくさんの話をするが、一番の関心は浩二の恋人・町子のことだった。「いつかあの子の幸せも考えなきゃね」。その幸せは永遠に続くようにみえたが…。
「父と暮せば」の劇作家・井上ひさしが長崎を舞台に描きたいと強く考えていた構想を、日本映画界を代表する名匠・山田洋次監督が映画化し、第89回アカデミー賞で外国語映画賞(当時)の日本代表作品に選ばれた。14年より病気療養中だった坂本さんの復帰第1作で、“原爆の犠牲者を含めた戦争の犠牲者への鎮魂の思いを込めた演奏を”という監督の願いを汲み、本作の音楽を手掛けた。
◆『レヴェナント: 蘇えりし者』(2016年公開)
【生きる糧は“復讐心”…レオナルド・ディカプリオの鬼気迫る演技に息をのむサバイバル・アドベンチャー】
1823年、毛皮ハンターの一団の隊長・ヘンリーを先頭に、ガイド役のヒュー・グラスと息子のホーク、そしてグラスに対して敵意を抱くフィッツジェラルドたちはアメリカ西部の未開拓地を進む。