2022年12月12日 16:00
『あのこと』親友に妊娠を告げる、原作者アニー・エルノーの実体験映す本編シーン
本年度ノーベル文学賞を受賞したフランスの作家アニー・エルノーの、若き日の実体験に基づく小説「事件」を映画化した『あのこと』。この度の受賞を記念し、本作の主人公アンヌが親友に妊娠を告げるシーンの本編映像が解禁された。
12月10日にスウェーデンのストックホルムにて行われたノーベル賞授賞式。本作の原作小説「事件」の作者アニー・エルノーが今年の文学賞に選ばれ、彼女も授賞式に参加した。
映画の舞台となる1960年代のフランスでは、法律で人口中絶が禁じられており、何らかの処置を受けた女性と関与した医師や助産婦、さらには助言や斡旋をした者にも懲役と罰金が科されていた。
今回解禁となる映像は、妊娠への焦りと恐怖を1人で抱えきれなくなったアンヌが、親友に事実を告げるシーン。アンヌと同じ学部に通い、ともに勉学に励み、ときには3人でクラブへ夜遊びに出かける、心許せる親友であるエレーヌとブリジットに打ち明けている。
彼女たちの前で膨らんできたお腹を見せると、絶句する2人。「処置する。お願い、誰か探して」と助けを求めるアンヌに、エレーヌは手を差し伸べようとするが、ブリジットは「私たちには関係ない。