2022年12月31日 11:00
じっくり観たいおすすめ良質ドキュメンタリー『おやすみオポチュニティ』『サイバー地獄』ほか5選
しかしカメラは事件の詳細を追うのではなく、タイトル通り「画家」と「泥棒」それぞれの内面と、その関係性にフォーカスしていく。
画家バルボラの、過去のDVによる深い心の傷と絵画への恐ろしいまでの情熱。そして、薬物に溺れ恋人にも見放される絵画泥棒ベルティルの荒んだ私生活と再生…。2人の人生は意図せず交わり、不思議な友情を築くことになる。おそらく当初は想定していなかったであろうその顛末は、劇映画では到底辿り着けない、ドキュメンタリーならではの着地だろう。
人と人が出会うことの不可思議さとその繋がりの尊さを捉えたドキュメンタリーだ。
『画家と泥棒』はAmazon Primeで配信中。
おはようとさよならと
『おやすみオポチュニティ』
2003年、水の痕跡を求めて火星へと旅立った2つの探査車(ローバー)「オポチュニティ」と「スピリット」。
当初90日と思われていた稼働期間を大幅に越えてミッションにあたった「双子」の偉大な功績を、エンジニアや研究者のインタビューと精巧な再現映像で紐解いていく。そこには人とロボットの絆、宇宙へのロマン、そして長い長い冒険のドラマがあった…。
監督を務めたのは『おしえて!ドクター・ルース』『わたしは金正男を殺してない』など幅広い分野のドキュメンタリー作品を手掛けるライアン・ホワイト。