2023年2月10日 23:45
驚きの宝庫、世界中の視聴者の心をつかんだドラマ「THE LAST OF US」の魅力
となってしまうものだが、本作においてはその心配が皆無なのだ。主人公のジョエルを任されたペドロ・パスカルの激似具合を見ても「完璧な実写化!」と思えるのではないか。
そして、ドラマ・映画好きからするとドラックマンと組んだのがクレイグ・メイジンという点が重要。あの人気ドラマ「チェルノブイリ」の脚本・製作総指揮を務めた才人の加入によって、ゲーム×実写の盤石な布陣が出来上がった。メイジンとドラックマンは共にエピソード監督も務めており、さらにカンヌ国際映画祭受賞作『ボーダー 二つの世界』『聖地には蜘蛛が巣を張る』の監督アリ・アッバシも参加。この顔ぶれ時点で作品の“強度”は保証されたようなものだが……実際の本編は驚きの宝庫。ここからは具体的なシーンと共に見ていこう(なお、原稿執筆時点で放送/配信済みの第4話までの内容にとどめる)。
ゲーム版経験者からすると、実写ドラマ版「THE LAST OF US」は「再現度が異常」と「補完が完璧」の2つの魅力を備えている。前者は言わずもがな、ゲームをプレイしているときの感覚が蘇るような映像の“強さ”だ。未知のウイルスの蔓延により凶暴化した感染者が爆発的に増え、荒廃してしまった世界が実写で観られる喜び、「クリッカー」