くらし情報『『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』名前を冠した中絶法ほか、女性の権利向上を切り拓いたシモーヌの功績』

2023年7月9日 16:00

『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』名前を冠した中絶法ほか、女性の権利向上を切り拓いたシモーヌの功績

『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』名前を冠した中絶法ほか、女性の権利向上を切り拓いたシモーヌの功績
■「喜んで中絶する女性はいません。中絶が悲劇だと確信するには、女性に聞けば十分です」
最も知られているのが、1974年、保健大臣として実現した人工妊娠中絶の合法化。合法化される以前は中絶は犯罪とされ、国外や闇での違法手術による被害者は年間30万人にも及んだ。男性ばかりの国会では反対意見が大半を占め、アウシュヴィッツの生存者であるシモーヌには「人体解剖を行ったナチスの医師と同じだ」などと酷い言葉を投げた者も。

シモーヌは怯まず、レイプによる被害者や若いシングルマザーの窮状を訴え、情勢をひっくり返し、後に彼女の名前を冠してヴェイユ法と呼ばれる中絶法を勝ち取った。


『シモーヌ フランスに最も愛された政治家』名前を冠した中絶法ほか、女性の権利向上を切り拓いたシモーヌの功績
■「皆 選挙に勝つことに必死になりすぎて当選すると目的を忘れる。私は違うわ。政治家じゃないもの」
1979年、欧州議会選挙に出馬し、女性初の欧州議会議長に就任。理事部の大半が男性で、猛反対を浴びるも「女性の権利委員会」の設置を実現。

■「人類にとって苦難の世紀だからこそ、エイズは人道的に対応すべきです」
1994年、再び保健大臣に任命されたシモーヌは、訪れたブルッセ病院で周囲の反対を押し切り、エイズ患者と2人きりで話して彼らの不遇な扱いを知りショックを受け、その後、国連でのエイズサミット開催にこぎつけた。

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