2023年7月16日 16:00
『ナチスに仕掛けたチェスゲーム』“ヒトラー”も演じたオリヴァー・マスッチ、「心を削られた」撮影をふり返る
や『デイ・シフト』(22)などに出演、『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』(22)ではファシズムを連想させる黒い魔法使いを信奉する魔法大臣を演じ、ドイツの名優として知られている。
マスッチが本作で演じたヨーゼフは、ウィーンで公証人を務める男。ヨーゼフは莫大な資金を管理していたが、ヒトラーによるオーストリア併合の日、彼の資産を奪おうとするドイツの秘密国家警察に逮捕され、監禁されてしまう。
このヨーゼフの役柄は、映画化に際して原作から多少のアレンジが加えられているそうで、役作りに関してマスッチは、「たいてい撮影が始まるまでは役柄にのめり込まないようにしているんです。役に入った瞬間、周囲のすべてをそのキャラクターの視線で眺めるようになってしまって、抜け出すのが難しくなりますからね」と明かす。
「特に本作のこの役は大変な苦しみを味わう役だから、あまり長く演じたくなかったんです。演じることは自分自身を占領されることでもありますからね。4か月の撮影で本当に心を削られました。
その後、今度は役作りのために体重を減らさなければなりませんでした。それにこの映画はすべてヨーゼフの視線から語られるから、私はほぼすべてのショットに参加しています。