くらし情報『映画監督の濱口竜介&岨手由貴子 映画史に輝く名作『エドワード・ヤンの恋愛時代』の魅力を語り合う』

2023年8月11日 19:15

映画監督の濱口竜介&岨手由貴子 映画史に輝く名作『エドワード・ヤンの恋愛時代』の魅力を語り合う

そういうところが、特に好きなところです」。自身の『あのこは貴族』についても「おこがましいですが、かなり『恋愛時代』を意識した作品。東京を舞台に、東京でしかありえない、町と人の間に生じる摩擦や亀裂を、どうにか表現できないかと参考にしました」とふり返った。

2007年に59歳の若さで亡くなるまでに、7本の多彩な長編作品を発表してきたが、特に映画史に残る傑作と評される『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』、続く『エドワード・ヤンの恋愛時代』の間で、作風やアプローチに大きな変化が生まれたとされており、濱口監督は「1本1本が本当に違うが、特に『牯嶺街』と『恋愛時代』の断絶は深いですね。モードの違いを感じます。そぎ落としつつ、豊かになっている」と分析。岨手監督は「『恋愛時代』から、登場人物を責めない、裁かない姿勢が現れ始めた」と指摘していた。<『エドワード・ヤンの恋愛時代』あらすじ>

急速な西洋化と経済発展を遂げる 1990年代前半の台北。
財閥の娘で会社を経営しているモーリーと親友のチチを主軸としつつ、同級生・恋人・同僚など10人の男女の人間関係を二日半という凝縮された時間のなかで描いた本作は、都市で生きることで目的を見失っていた彼らが、自らの求めるものを見つけ出していく様を見事に浮かび上がらせている。

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