2023年9月21日 16:00
上野樹里主演『隣人X』は海外での“移民”経験から生まれたストーリー 原作者が語る
上野樹里が7年ぶりの映画主演、林遣都との初共演で話題を呼ぶ『隣人X -疑惑の彼女-』。原作となる「隣人X」を手掛けたのは、フランス在住の作家・パリュスあや子。故郷を追われた“惑星難民X”が登場するストーリー、そして映画化の経緯が明らかになった。
フランス在住の作家・パリュスあや子とは…
パリュスあや子は、神奈川で生まれで結婚後フランスに移住。広告代理店勤務を経て、東京藝術大学大学院映像研究科・脚本領域に進学。中学生のとき新聞に短歌の投稿をしていたこともあり、2015年には歌集を上梓し、「山口文子」名義で映画『ずぶぬれて犬ころ』(2019年/本田孝義監督)の脚本を担当。
本作で第14回小説現代長編新人賞を受賞しデビュー。ほかの著作に「燃える息」など、人間が抱える身近なテーマを描き、幅広い層から注目されている作家で、今年の11月には「パリと本屋さん」を刊行予定だ。
小説現代新人賞を受賞した小説「隣人X」とは…
新人賞を受賞した小説「隣人X」は、パリュスさん自身がフランスに移住し、“移民”という立場になったことで感じた感情や経験から生まれた作品。
「いままでどこか遠くの国の出来事のように感じていた『移民・難民』問題が我が身のこととなり、日本でもこの問題を誰もが身近に感じるシチュエーションがありえるだろうかと考えていたとき、『地球全体で他の惑星から来た難民を受け入れることになったら?』というアイディアが突然閃きました」