2024年2月25日 13:00
製作に名を連ねる俳優たち…作品づくりにもたらす効果とは?
『沈黙の艦隊』は新たなチャレンジをしやすい配信プラットフォームだが、劇場映画はどうか。ここで紹介したいのが、『52ヘルツのクジラたち』(3月1日公開)の杉咲花だ。彼女はクレジットこそ出演者だが、その動きは一般的なイメージに留まらない。
杉咲花/『52ヘルツのクジラたち』完成披露試写会
出演が決まったのち、約1年間に及んだ脚本の改稿作業に参加。さらに、『エゴイスト』で活躍したLGBTQ+インクルーシブディレクターのミヤタ廉をチームに引き入れたり、公式サイトやチラシに「トリガーウォーニング」の掲載を提案したり、宣伝会議にも顔を出すなど、八面六臂の活躍を見せている。『市子』でも宣伝クリエイティブ面の意見出しを行ったそうだが、今後の彼女の作品づくりがどのように拡大していくのかに注目したい。
『ヴィレッジ』で横浜流星が脚本のフィードバックやロケハンに参加して役作りに活かしたり、『カラオケ行こ!』で綾野剛がオーディションに参加したり、「現場に行って演じる」だけが俳優の領域ではない。コンテンツ過多の現代、いかに協働して選ばれる・残る作品を創り上げていくのか。
俳優陣の意識も、大きく変化しつつある。
(SYO)