2024年5月4日 09:00
グッズが即完!? 『無名』で光る中国の新星ワン・イーボーに迫る
そのブームはアジア中に伝播した。
ブレイクから数年経った今も、イーボーの人気は安定。2023年だけで『無名』『ボーン・トゥ・フライ』『熱烈』と主演映画3本が公開された売れっ子ぶりで、その3作品すべてが今年日本で公開される。
スーツ姿がもはや芸術。
たたずまいの美しさが光る『無名』
画像を検索すると、人気者なのに笑顔を安売りしないムスッと顔(ファンの方ごめんなさい)、言い換えればクールな表情で納まっていることが多いのだが、それが彼の魅力であると力説したい。
無表情に見えて、瞳でちゃんと語れる人。その真価は、ドラマより大きなスクリーンのほうが存分に発揮されるのではないかと思わせてくれたのが、映画『無名』だ。
舞台は1940年代、第二次世界大戦下の上海。
国民党、中国共産党、日本軍の間で名もなきスパイたちが熾烈な情報戦を繰り広げていた。
イーボーが演じるのは、(中華民国)汪兆銘政権下で諜報活動を行っているフー(トニー・レオン)の部下イエ。しかし、それぞれの正体は互いに知らない。誰が敵で、誰が味方なのか。誰もが疑心暗鬼になる中で、スパイたちの攻防戦がスリリングに展開する。
常に微笑みをたたえて相手に真意をつかませないトニーと、終始読めないポーカーフェイスを貫くイーボー。