『関心領域』は「過去の話ではなく、現代を生きる私たちのこと」オンラインQ&Aイベント開催
そのあとに届いた初稿にも少しの情報しかなくて『サウンドデザインはこういう風にする予定』『ここでこんな音が聞こえてくる』というメモ書きのような情報ばかりでしたが、まさにこのストーリーを語るのにふさわしい演出方法だなと感じていました」とふり返る。
また、「撮影方法もユニークで、役者としても今までにないようなチャレンジになりましたし、忘れることはありません。マルチカメラシステムといって、通常のようにカメラマンがカメラを回すのではなく、無人のカメラが何台も隠されていて周りにスタッフがいなかった。だからこそ演技に集中することができ、ヘスという人物を掘り下げることができました。今振り返ってみても本当に素晴らしい体験だったと思っています」とほかにはない体験を熱く回顧した。
また「おふたりはアウシュビッツ収容所に訪れましたか?」と聞かれると、クリスティアンは「撮影中に初めて訪れました。ひとりの人間として揺さぶられるものがありましたね。その場所から言葉では言い表せない歴史を感じました。
そして役者としても貴重な経験となりました」と語る。
ジョニーは「あの空間を訪れたのは大事な経験になりました。あそこには独特の音の響き方があるんです。