伊藤沙莉“寅子”、穂高先生には「愛と敬意が怒りとして表れた」「虎に翼」第12週~14週を語る
もし私1人だったら、どうなっていたんだろう。望智に感謝です。
――13週・第65回(6月28日放送)では、寅子が歌うモン・パパに合わせて登場人物たちの思いが交錯するシーンもありました。
伊藤「きっと家裁で働く私を、夫も褒めてくれると思います」と、改めて優三さん(仲野太賀)に思いをはせるんですよね。寅子の心には常に優三さんがいるということを表現できたことも含めて、このシーンには思い入れがあります。
10週の第48回(6月5日放送)で、優三さんの幻影が寅子に“何かに無我夢中になっているときのトラちゃんの顔が大好き”と語りかけるシーンがありましたが、そこからここにつながっている流れがすごく好きなんですよ。優三さん亡き今、彼に対してできることが“何かに一生懸命になること”だとしたら、このとき日々の充実を感じているからこそ、再び優三さんを思い出したというか。
そして寅子が歌っているときは、周りにいるみんなが泣きそうになっているんですよね。激動の時代、それぞれに人生があり、いろんな葛藤と戦ってきていまがある。全員がそんな顔をしていて、ぐっときました。
――14週・第69回(7月4日放送)